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ピラティスの正しい呼吸法とは?ポイントとコツを解説

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「ピラティスを始めたいけど呼吸法は難しそう……」「普通の呼吸とどう違うの?」「呼吸法がわかるとどのようなメリットがあるのか知りたい!」などと思ったことはありませんか?ピラティスに呼吸法があることは知っていても、難しいイメージがあり戸惑う方もいるかもしれません。
しかし、ポイントとコツをおさえてきちんと身につけると、たくさんのメリットが得られます。ここでは、ピラティスの正しい呼吸法のポイントとコツを紹介します。ぜひ、呼吸法を習得してピラティスの効果を感じてください。




ピラティスの呼吸法による効果

ピラティスの呼吸法は、エクササイズの質を向上させる重要な役割があります。身体の内部の筋肉を鍛え、浄化することによってエネルギーを再生すると考えられています。体幹が鍛えられることで姿勢が改善し筋肉の柔軟性が高まるため、身体が安定し正しく使えるようになります。

ピラティスの呼吸法の特徴

ピラティスの呼吸法の最大の特徴は、「胸式ラテラル呼吸」であることです。「ラテラル」とは「拡張する・広げる」という意味で、お腹ではなく胸に深く息を吸い込み、鼻から吸って口から吐くという呼吸方法です。イメージは、胸郭を横や後ろに大きく広がるように膨らませることです。このとき、肩をあげたり首の筋肉を使ったりせずに、背中を意識して吸うことが大切です。吐くときは広げた肋骨をゆっくり閉じる感覚で、ゆっくりと口から息を吐きます。
ラテラル呼吸の特徴である胸式呼吸は、交感神経を活発にして心身をリフレッシュさせます。それだけでなく、身体に酸素を十分に取り込むことで頭をすっきりとさせ、エクササイズの効果をより高めてくれます。

ピラティスとヨガの呼吸法の違い

ピラティスとよく比べられるヨガですが、呼吸法は大きく異なります。ピラティスは「胸式呼吸」であるのに対し、ヨガは「腹式呼吸」が用いられます。「胸式呼吸」は、交感神経が活発になるため筋肉に適度な緊張感を与えながらリフレッシュする効果があります。一方、ヨガの基本である「腹式呼吸」は、副交感神経が優位となるため、リラックスやストレス解消の効果が期待できるという違いがあります。

ピラティスの正しい呼吸の手順










呼吸法と聞くと難しそうと感じるかもしれませんが、正しい手順を理解すれば自然と身につくでしょう。肋骨や横隔膜へのアプローチ、骨盤底筋や腹横筋などのインナーマッスルと姿勢への意識を高めて行いましょう。次は、ピラティスの正しい呼吸の手順を詳しく解説します。ぜひ、参考にしてください。

1.肋骨を動かす

まずは、しっかりと肋骨を動かしましょう。肋骨の隙間には、呼吸によって伸び縮みする肋骨筋で埋め尽くされています。しかし、姿勢が悪くなって胸部の筋肉が硬くなると呼吸が浅くなり、肋間筋が動きにくくなります。そうなると、首や肩の筋肉に負担がかかり肩こりや首こりの原因にもなるため、肋骨をしっかり動かせるようになることが大切です。
胸の下に手を置くと、呼吸に合わせて肋骨が動いているのが感じ取れるため、肋骨を動かす感覚が自然と身につくでしょう。肋骨が前だけに開かないように、優しく手で支えてあげると肋骨の後ろや横にも空気が広がるイメージがつきやすくなります。

2.肋骨を広げたタイミングで息を吸う

息を吸うときは、肋骨を風船が膨らむように丸く大きく広げたタイミングが最善です。肺に深く入れるように行います。その際に注意したいのが、胸に空気を入れることばかりに気を取られ、姿勢が崩れてしまうことです。空気をたくさん入れようとすると胸を張ってしまいがちですが、胸を張ると肋骨の前ばかりが開いて反り腰になり、腰に負担がかかるため注意が必要です。
また、目線は前をしっかり見つめて、頭の位置が前や後ろに揺れないようにまっすぐに保ちます。頭が下がると猫背になり、呼吸する姿勢が乱れてしまいます。前だけでなく背中側にも息が届くように、肋骨を後ろや横に広げるよう意識してみましょう。

3.細く長く息を吐ききる

吐くときは、口から細く長く息を吐きます。お腹のインナーマッスルである腹横筋と骨盤底筋を意識し、お腹の底から深くため息をつくように最後まで吐き切ります。骨盤底筋とは、骨盤の下に小さな筋肉がハンモックのように集まった筋肉です。内臓を下から支えている役割があり、下からグッと筋肉を押し上げるようにイメージすると、おへそのあたりに力が入り骨盤を安定させてくれます。
また、風船がしぼむのと同じで、吐く息とともに吸ったときに広がった肋骨が徐々に元の大きさへ戻っていくようにイメージしましょう。最後まで息を吐くには、はーっと声を出したり、喉に力を入れたりしないように気をつけます。胸を撫で下ろすような落ち着いた気持ちで、お腹の底から吐き出すのがポイントです。

吐くときポイント

吐くときは、インナーマッスルである骨盤底筋と腹横筋の使い方がポイントです。身体の深部にある骨盤底筋と腹横筋を意識しながら姿勢を整え行いましょう。吸うときは胸を大きく膨らませるようにし、吐くときはお腹を意識して細く長く吐ききるイメージです。吐くときは、吸うときの倍の時間をかけてゆっくり吐き切るのがポイントです。

ピラティスの呼吸方法のポイント

ピラティスの呼吸法には、いくつかのポイントがあります。難しそうに思われるかもしれませんが、ポイントさえ押さえればより効率的により早く呼吸法を身につけられます。
では、正しいやり方と姿勢を身につけるには、どのようなポイントに気をつけるべきでしょうか。次は、ピラティスで用いられる胸式呼吸のポイントを紹介します。

【ポイント1】骨盤を立て姿勢を正す

ピラティスの呼吸法は、正しい姿勢がポイントです。姿勢が崩れた状態では、正しいやり方は身に付きづらいでしょう。崩れた姿勢とは、猫背・骨盤が寝ている、頭が前に出ている状態のことです。そのような姿勢では横隔膜が動きにくく、肺に入る空気の量が少なくなります。骨盤をしっかり立てるイメージで、頭の位置を真っ直ぐ戻すように姿勢を整えて行いましょう。
骨盤が前に倒れたり後ろに傾いたりせず、自然な位置に保ちます。骨盤が正しい位置を保つことを「骨盤のニュートラルポジション」といいます。骨盤の位置を確認するには、両手を腰の前におき、骨盤の動きを感じ取るのが大切です。

【ポイント2】お腹に力を入れる

ピラティスの呼吸法は、ヨガのように腹式呼吸でお腹を大きく使うのではなく、胸で行う胸式呼吸がメインです。腹式呼吸とは異なり、息を吸うときも吐くときもお腹が膨らまないように注意するのがポイントです。お腹に力を入れたまま呼吸をすると、インナーマッスルである腹横筋・内腹斜筋を使います。お腹をしっかりしめて行うのがポイントです。うまくできないときは手のひらをお腹におき、膨らまないように意識しながら行いましょう。

【ポイント3】肋骨を広げる

呼吸のメカニズムでは、肋骨は上と下で動きが異なります。上の肋骨は前後に動き、下の肋骨は左右に動きます。ピラティスで意識するのは、上下左右、すべての方向に肋骨が広がるように呼吸します。胸の中にある袋を膨らませるように息を吸うイメージで、肋骨を広げましょう。

ピラティスの呼吸をスムーズに行うための事前準備










ピラティスの呼吸は、いきなり始めるのではなく準備をしっかり行うとスムーズです。では、ピラティスの呼吸法を行うための事前準備とは、どのようなものでしょうか。次は、ピラティスの呼吸をスムーズに行うための事前準備を詳しく解説します。

鎖骨の筋肉を緩める

吸う息に使う筋肉は、2つあります。首を回すときに使う筋肉で、胸筋と鎖骨から頭部につながる「胸鎖乳突筋」と、首から肋骨までをつなぎ肋骨を引き上げてくれる「斜角筋」です。2つの筋肉を使って胸を広げ、身体のなかにスペースを作り肺が膨らむようになります。つまり、呼吸をしやすくするには、鎖骨周りの筋肉をほぐし、ストレッチするのが大切です。
特に鎖骨周りは、普段動かすことが少ないため硬くなりやすいです。鎖骨やデコルテ周りの筋肉をほぐすこととは、美しいデコルテラインを作るのに欠かせません。さらに、ストレッチすることで筋肉の柔軟性が増し、血行が促進されます。首をゆっくりと左右に倒す動きや、肩甲骨を寄せる運動がおすすめです。

背中と上半身の筋肉をほぐす

前屈運動などで背中と胸をしっかり動かして、上半身の筋肉をほぐすことも効果的です。多忙で緊張感のある日々を過ごしている方は、特に身体も硬くなっています。前屈、側屈運動でしっかりと筋肉をほぐしましょう。広背筋という背中の大きな筋肉にアプローチすることで呼吸が深くなるため、他のエクササイズがやりやすくなります。
背中を丸めて伸ばすときは骨盤を倒し、後ろに傾けるイメージで行うと背中がしっかり伸ばせます。背中を丸めるときに息を鼻から大きく吸って、戻すときに口からはーっと吐きます。ゆっくり深呼吸しながら繰り返すと、背中と上半身の筋肉がよく伸びてすっきりします。

横隔膜周りのマッサージをする

横隔膜周りも普段あまり動かすことが少ないため、筋肉が硬くなりやすい箇所です。みぞおちを緩めることで、横隔膜の働きを助けてくれます。呼吸は横隔膜に影響するため、しっかりほぐすことで効果が高まります。息を吸いながら背中を丸め、優しく指の腹でみぞおちを刺激します。苦しくない程度に奥まで押し込むイメージで、グーッと押してください。上から圧をかけて、ゆっくりほぐしましょう。

肋間筋をほぐす

肋骨周りには、たくさんの筋肉が集まっています。肋間筋、広背筋、腰方形筋など、しっかりほぐすことで呼吸の効果が高まります。ピラティスの呼吸には姿勢が大切に関わってくるため、肋骨周りの筋肉をほぐすことで硬くなった姿勢を正せます。肋骨の動きの鍵を握っているのが、肋骨の間にある肋骨筋です。
猫背や反り腰など悪い姿勢が続くと、特に背中側や脇下などの肋骨筋の動きが鈍くなります。この部分の肋骨筋をストレッチすることで肋骨の動きが良くなり、呼吸がしやすくなる効果があります。

ピラティスの呼吸法のメリット

ピラティスには、美しいボディラインを作ったり、健康的な身体を手に入れたりできるだけでなく、たくさんのメリットがあるといわれています。なかでも、姿勢やエクササイズの効果が高まる呼吸法の嬉しいメリットをふたつ紹介します。

血流アップにつながる

呼吸法を身につけることでインナーマッスルを鍛えられ、血流がよくなり代謝を促す効果が期待できます。さらに、ピラティスは身体の表面についているアウターマッスルの強化にもつながります。全体の筋肉量が増えることで基礎代謝量が増え、日頃から消費カロリーが向上すると痩せやすい体づくりに役立ちます。
また、血流がよくなれば脂肪燃焼の向上、冷え性の改善につながります。代謝があがればダイエット効果も期待できます。また、女性に多い冷え性の改善にもつながりホルモンバランスが整えられるため、心身ともによい効果をもたらすといわれています。

体幹が鍛えられる

ピラティスは、体幹トレーニングにおいて理想的な動きといわれています。ピラティスはもともとリハビリを目的としたエクササイズです。深層部の筋肉にアプローチしインナーマッスルを鍛えることで背骨や骨盤の位置を正しく整え、インナーマッスルである腹横筋が鍛えられます。
身体の内側の筋肉を動かすことで、なかから脂肪を燃焼します。体幹が鍛えられることで、姿勢がよくなり呼吸も楽になるでしょう。背筋が伸びると自然とお腹が引きしめられ、正しい呼吸法でぽっこりお腹を解消します。自分に自信がつき、気持ちも前向きになるでしょう。

まとめ|ピラティスは正しい呼吸法で効果を出そう

今回は、ピラティスの呼吸法のポイントとコツを紹介しました。正しい呼吸を身につけることでピラティスの効果が一段と高まります。それだけでなく、姿勢が重視されるピラティスの呼吸法を身につけると、普段から自然と美しい姿勢でいられるでしょう。これからピラティスを始めようと考えている方も、ピラティスをもっと深く頑張りたい方も、この記事を参考に正しい呼吸法を身につけ、より豊かなピラティスライフを送ってください。


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