ピラティスの基本のやり方を解説!ポーズ・姿勢・呼吸法を覚えよう
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ピラティスは、インナーマッスルを鍛えたり姿勢を整えたり、身体全体のバランスに効果が期待できるエクササイズです。体幹の強化や柔軟性の向上、姿勢の改善に効果的であり、ヨガと並んで近年非常に人気を集めています。
ピラティスは、呼吸法や姿勢を意識しながら行うことが重要で、正しいやり方を覚えることで、より効果を実感できます。
そこで今回は、ピラティスの基本的なやり方や呼吸法、ポーズ、そして自宅で実践できるメニューを詳しく解説します。初心者の方や自宅で気軽に始めたい方に向けて、わかりやすく基本を紹介するのでぜひ参考にしてください。
ピラティスのやり方は、2種類ある!
ピラティスは、1920年代にドイツ生まれのジョセフ・ピラティスが考案したエクササイズです。もともとは、負傷兵のリハビリとして開発されたのがはじまりです。ピラティスは後に世界中に広まり、現在では健康維持やリハビリ、体型維持のために広く行われています。
ピラティスは、体幹(コア)を鍛え、身体のバランスを整えることを主な目的としており、正しい姿勢と呼吸を重視します。ピラティスには大きく分けて2種類のやり方があり、「マットピラティス」と「マシンピラティス」があります。どちらもピラティスの基本動作や原理に基づいていますが、使用する道具やエクササイズの進め方に違いがあります。
マットピラティスは、名前のとおりマットを使って行うピラティスです。道具を使わずに、自分の体重を活かしてエクササイズを行うため、比較的手軽に始められるのが特徴です。自宅でも簡単に実践できるため、初心者にもおすすめです。マットピラティスでは、全身の筋肉を使いながら、体幹を意識して動作を行います。
マシンピラティスは、リフォーマーなどの専用の器具を使って行うエクササイズです。リフォーマーは、スプリングの力を利用して負荷をかけながらエクササイズを行うため、効率よく筋肉を鍛えられます。また、器具が身体をサポートしてくれるため、初心者でも正しいフォームを保ちやすいのがメリットです。
この記事では、自宅でできる「マットピラティス」のやり方に焦点を当て、基本的なポーズや呼吸法について解説していきます。
ピラティスの基本の呼吸法
まず、ピラティスで重要なのが呼吸法です。ピラティスでは呼吸を通じて体幹を意識し、全身の動きを連動させる必要があります。ピラティスの呼吸法は「胸式呼吸」と呼ばれ、ヨガで行われる「腹式呼吸」とは異なります。胸式呼吸は、肋骨を広げるように息を吸い込んで、腹部ではなく胸の部分で呼吸を行います。
胸式呼吸は体幹に負荷がかかりやすく、エクササイズ中の筋肉の使い方がより効果的になります。ピラティスの基本的な呼吸法を覚えることで、動作が安定し体幹の強化に役立ちます。
胸式呼吸で息を吐くときは、腹部を凹ませて体幹を引き締めるように意識してください。胸式呼吸では、息を吸う際にお腹が膨らまないようにするのがポイントです。お腹が膨らむと、体幹の安定が崩れ、エクササイズの効果も低下するため注意が必要です。
また、NGポイントとしては、肩に力を入れて行う方法です。肩だけでなく全身に無駄な力が入ると、効率よくピラティスを行えません。動作に集中するだけでなく、リラックスも心がけて行う必要があります。
ピラティスの基本のポーズ・姿勢
ピラティスにはさまざまなポーズがありますが、ここでは基本的なポーズを厳選して数種類紹介します。ピラティスでは正しい姿勢で動作を行うことが重要であり、体幹を安定させるための姿勢を覚えることで、エクササイズの効果が高まります。
ニュートラルポジション
ニュートラルポジションは、ピラティスにおいて重要な姿勢です。ニュートラルポジションは体の自然なバランスを保ちながら、背骨を正しい位置にキープすることを目的としています。背骨が自然なカーブを保ち、骨盤が適切な位置にあることで、効果的なエクササイズが行えます。
ニュートラルポジションの手順は、まず仰向けに寝て、膝を立て、足を床にしっかりつけた状態から始めます。このとき、足は腰幅に開き、リラックスした状態で肩と首を床につけたままにします。
次に、腰と床の間に自然な隙間ができるようにします。この隙間は、手のひら一枚分が入る程度で、腰を反らしすぎず背中が丸くならないように注意します。
ニュートラルポジションでは、背骨の自然なカーブが保たれた状態です。骨盤が床に対して平行になっていることが重要で、骨盤が前傾や後傾しないように意識する必要があります。この姿勢を保つことで、腰に負担をかけずに体幹を安定させ、ピラティスのエクササイズを効果的に行えます。
ニュートラルポジションは、ピラティスの動作において基礎となる姿勢です。ニュートラルポジションをマスターすることで、日常生活でも正しい姿勢を保ちやすくなります。初心者の方は、まずはニュートラルポジションをマスターすることを心がけましょう。
インプリントとニュートラル
インプリントとニュートラルの違いは、骨盤の位置です。インプリントポジションは、骨盤と腰を安定させられるため、体幹のサポート力を高めるために重要な姿勢といえます。インプリントポジションでは、骨盤を少し後ろに置くことを意識します。
エクササイズによっては、ニュートラルポジションで行うものと、インプリントポジションで行うものがあり、状況に応じて使い分けるのが望ましいです。
テーブルトップポジション
テーブルトップポジションは、体幹や腹筋を強化するための基本的なポーズです。このポジションは、体を安定させながら腹筋を鍛えるため、コアの力を効果的に使わなければいけません。とくに、下半身を持ち上げて安定させるため、腰やお腹周りの筋肉を集中的に強化できます。
テーブルトップポジションを取る手順は、まず仰向けになり、膝を90度に曲げた状態で脚を持ち上げます。このとき、太ももが床に対して垂直になり、すねが床と平行になるように意識します。
次に、両足は揃えて持ち上げ、膝と股関節の角度が直角になるのが理想です。腕は体の横に伸ばして、手のひらを床に向けてください。姿勢をキープする際は、腰が反らないように注意して、腹筋を使って骨盤を安定させることを心がけましょう。
腰と床の間に大きな隙間ができないように、体幹を安定させて姿勢を保ちます。腹部に力を入れて体を支えることで、腰にかかる負担を軽減して腹筋を効率よく鍛えられます。
ペルビックプルレイズ
ペルビックプルレイズは、骨盤や腰回りの筋肉を強化し、柔軟性を向上させるエクササイズの一つです。息を吐きながら手のひらで床を軽く押しつつ、足の裏を床から離し、すねが床と平行になるように足を上げます。股関節と膝を90°にするのがポイントで、この姿勢をテーブルトップポジションと呼びます。
一度息を吸い、限界まで背中を軽く丸めて両膝を胸に近づけ、腹筋を意識して引き締めます。テーブルトップの位置に戻して、動きを何度も繰り返す動作を行います。
お家でできるピラティスのメニュー
ここでは、自宅でも簡単にできるピラティスメニューをいくつか紹介します。これらのエクササイズは、初心者でも取り組みやすく、ピラティスの基本的な動きを学ぶのに最適です。お家でピラティスを取り入れたい方は参考にしてください。
チェストリフト
チェストリフトは、ピラティスの基本的なエクササイズの一つで、腹筋を鍛えるのに効果的です。主に上半身の動きを意識しながら行うこの動作は、体幹の安定性を高め、姿勢改善にも役立ちます。チェストリフトを行う際の手順は、以下のとおりです。
チェストリフトの行う手順
仰向けに寝て、膝を立てる
まず仰向けに寝て、膝を立てて足の裏を床につけた状態から始めます。両手を頭リラックスの後ろに添える
次に、両手を頭の後ろで軽く支え、首に負担がかからないように注意します。肘は自然に開き、肩をリラックスさせることがポイントです。息を吐きながら上体を引き上げる
息を吐きながら、肩甲骨を床から少し浮かせるように上体を持ち上げます。腹筋を使って体を持ち上げることを意識し、背中や首に負担をかけないように注意しましょう。視線はおへそを見ながら、あごを軽く引き、背中を丸めすぎないようにします。ゆっくりと元の位置に
息を吸いながら、ゆっくりと元の位置に戻す動作を繰り返します。
レッグプル
レッグプルは、体幹や下半身を強化するのに効果的な動作です。体幹の安定性とバランス感覚を養いながら、脚やお尻の筋力も鍛えられるため、全身をバランスよく強化したい方におすすめです。レッグプルを行う際の手順は以下のとおりです。
レッグプルの行う手順
プランクポジションをとる
まずプランクポジション(腕立て伏せのように体をまっすぐに伸ばした姿勢)を取ることから始めます。手のひらは肩の真下に置き、腕を伸ばして床を支え、つま先で床を押さえるようにして体をまっすぐに保ちます。この姿勢では、体が一直線になっていることが重要であり、腰が落ちたり上がりすぎたりしないように注意します。片足を持ち上げる
次に、息を吸いながら片足をゆっくりと床から持ち上げます。足は伸ばしたまま、つま先を遠くに伸ばすように意識します。体幹をしっかりと安定させたまま、持ち上げた足が腰の高さよりも高くならないように注意してください。足を元の位置に戻す
息を吐きながら、持ち上げた足をゆっくりと床に戻します。
この動作を左右の足で交互に繰り返しますが、動作中は体幹を安定させ、体が左右に揺れてはいけません。肩や首に余計な力が入らないようにリラックスし、体全体のバランスを意識して行いましょう。
ペルビックカール
ペルビックカールは、骨盤の動きをコントロールしながら、体幹や背筋、お尻の筋肉を強化するのに役立ちます。腰痛の予防や改善に効果があり、骨盤や腰の柔軟性を高めながら、体全体の安定性が向上します。おうちピラティスとして、取り入れてみましょう。
ペルビックカールを行う手順は、以下のとおりです。
ペルビックカールの行う手順
前向きに寝て準備する
まず仰向けに寝転び、膝を立てた状態で足を床につけます。両腕は体の横に置き、手のひらを床に向けてリラックスさせます。このとき、肩や首はリラックスした状態を保ち、背骨が自然なカーブを描くように意識します。骨盤を少し後ろに傾け押し付ける
息を吸いながら骨盤を少し後ろに傾け、腰を床に軽く押し付けるようにします。骨盤を持ち上げる
息を吐きながら骨盤をゆっくりと持ち上げ、肩から膝まで一直線になるポジションまで持ち上げます。このとき、体幹をしっかりと使い、お尻の筋肉を意識して引き締めます。姿勢をキープして元に戻す
上まで持ち上げたら、息を吸いながらその姿勢をキープし、息を吐きながら床に戻します。この動作をゆっくりと繰り返すことで、骨盤の動きや体幹の安定を意識しながら、筋肉を効率的に鍛えられます。
ピラティスは、スタジオに通うのもおすすめ!
ピラティスはセルフでできる簡単なエクササイズもありますが、正しいフォームで行わないと効果が十分に感じられない場合があります。初心者の方は、自分で動作を確認するのが難しいため、ピラティススタジオでインストラクターに正しいフォームや呼吸法を教わるのが効果的です。
ピラティススタジオでは、グループレッスンやパーソナルレッスンなどの種類があります。グループレッスンは、複数人でエクササイズを行うため、モチベーションを高めながら楽しくトレーニングできます。
一方、パーソナルレッスンでは、インストラクターが一人ひとりにあった指導を行い、より細かくサポートしてくれるため、初心者にはパーソナルレッスンがおすすめです。
パーソナルレッスンでは、ご自身のペースで進められ、体調や体力にあわせたトレーニングを行えます。姿勢や筋力に不安がある方、リハビリ目的で始めたい方は、パーソナルレッスンのあるジムに通いましょう。
まとめ | ピラティスの基本を覚えて楽しもう!
ピラティスは、体幹の強化や姿勢改善、柔軟性向上など、たくさんのメリットがあるエクササイズです。正しい呼吸法や姿勢を身につけることで、より効果的にトレーニングを行えます。自宅でできる基本的なメニューをいくつか紹介しましたが、効果を高めるためにはスタジオでレッスンも検討してみてください。
「STUDIO IVY」では、初心者から上級者まで対応できるオーダーメイドのレッスンが提供されており、パーソナルレッスンでご自身のレベルにあう指導が受けられます。体幹を強化し、健康的なライフスタイルを手に入れるために、ピラティスを始めてみましょう。